『妄想介錯人』
ミステリー・サスペンス
完
0
蜘蛛谷レンズ/著
- 作品番号
- 159854
- 最終更新
- 2009/01/05
- 総文字数
- 20,749
- ページ数
- 63ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 11,078
- いいね数
- 0
『パンドラの匣』
そこには
何が
残ったのか?
この作品のレビュー
2009/08/15 06:44
投稿者:
月星大豆
さん
終わらないから短くない。
【ネタバレ注意】 刻々と移り行く時間。 僕と同じ時空に有る全ての生き物は、その歩みを止めること無く、僕と同じ速度で死に向かって進んでいる。違うのは死迄の距離だ。 コーヒー店で見掛けた彼女は偶然にも次の店で一緒になった。彼女は僕との運命を感じたに違いない。 僕は彼女との恋愛を急速に発展させ、幸せの内に身体を交わす。彼女は僕の猫にも気を遣う繊細な女性である筈で、そして土曜日には再会する事を約束したんだ。 しかし僕は気付いた。部屋に猫など飼ってはいない事を! 妄想が作り上げた彼女へ向けて無駄に垂れ流してしまった幸福を回収しようと試みるが、もう後の祭り。僕はその気持ちのまま時の列車を降りる事にした。檸檬を置き土産に。 僕の一日は或る共時態の断面を境に変化しなくなる。そしてそれは永遠を意味する。 長い、長い一日は始まった。
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