『妄想介錯人』
「オマエごときに“刑事の勘”ってヤツを語られたんじゃ、その辺の幼稚園児だっていますぐ刑事に為れるわなぁー」
「相変わらず、酷いっすね。いや、俺は単に隠された事実ってヤツに興味があるんすよ」
「それを云うならな、“隠された”じゃねぇよ。神村にしたら“隠したかった事実”だ。ウサギちゃん」
「なら、尚更それを突き止めるのが刑事ってもんじゃないすかね」
真里はため息をついた。
それが何に対してのものなのか、知る由はない。