医者の彼女
それから2週間ちょっとが経った週末、

バイトが無い日を選んで、
私は和弥さんの家に来ていた。

ピンポーン
エントランスにある呼び出し音をならす。

時刻は夜7時。冬ということもあり外は真っ暗だし、
建物内でも結構冷える。

音沙汰なし。…仕事かな。

ロビーのソファに座って和弥さんの帰りをまつ。

それから1時間半後。見覚えのある人影。

「か…和弥さん!」

和弥「亜妃?…お前、何してんの。こんな所で…」

驚いた様子の和弥さんだったけど、
部屋に連れて行ってくれた。

和弥「いつから居た?寒かったろ…
連絡してくれたら良かったのに」

「お、驚かせたくて…ゴホッ」

ここ最近、喉がモヤモヤして…
たまにこうやって咳がでる。
幸い、喘息って感じではない。

和弥「喘息か⁇苦しくない⁇」

「だいじょーぶ。ちょっと風邪気味なだけ。」

和弥「だったら余計あんなとこで待つなよ」

…確かに。

「…ん。ごめんなさい…」

和弥「で…今日は急にどうした?」

「うーん。なんか会いたくなっちゃって…」

和弥「お前からそう言われるのは…珍しいな。」

「…そう…かな?」

和弥「飯は?」

「…まだ、です」

けど食欲もあんまりない。

和弥「家なんもないし、食い行くか」

「…うん。そだね。」

体調悪いなんて知れたら何されるか。
話を合わせて、ご飯に行こうと準備するけど…
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