医者の彼女
近くの商業施設には化粧品ブランドも沢山
入っているけど…こんな所の買ったことない。

アパレルショップや化粧品店がいくつも
入った中を歩いて回る。

和弥「要るものは遠慮せず買え。」

「いるものって言っても…化粧水とかは
コンビニのトラベルセットとか、
なんならホテルのアメニティでいいよ」

和弥「遠慮すんなって。年頃だろ?
ほら…ここのなんてどうだ?」

そういいながら手に取っているのはまた
有名ブランド。

なんなの、この人は。

手に取るもの全てが高級品。

価値観の違いに軽く目眩がする。

和弥「ん?具合悪くなった?」

心配そうに近寄ってくる和弥さん。

「ううん。違う、体調は大丈夫。」

和弥「無理すんな、ホテル戻るか?」

体調はほんとに何ともなかったけど、
このままここに居ると和弥さんがあれこれ
買いまくりそうだ。

「あー…うん。じゃ、ちょっと休もうかな」

そういうと、見ていたお店の化粧水、乳液、
美容液まで買ってしまう和弥さん。

要らないなんていう暇もない。

和弥「じゃ戻ろうか」

何ともない口ぶりで私の手を引いて
ホテルまで戻る。

「和弥さん…」

和弥「どうした?」

「色々買ってくれるの嬉しいけど、
あれこれ買いすぎだよ…しかも高いやつばっかり」

和弥「良いんだよ、俺が買いたいだけ。」

「でも…」

和弥「気にすんな。それより休むなら
早いがいいぞ。夕方には出る」

「今度はどこ行くの?」

和弥「内緒。あ、服は俺がやったやつ着ろな?」

「えっ…あ、うん。」
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