ねえ、知ってる?【上】



「ていうか、苗は? あの写真、何してたの!」


 ギクッ・・・・・・。


 ついにツッコまれてしまった・・・。


「た、たまたまね。たまたま、私の行きつけのカフェに大和くんが来てたの。それで・・・・・・」


「へ~え」


「な、何・・・・・・っ! 本当だよ??」


 ニヤニヤとしながら私の顔をのぞき込んできた陽十香。


「大和、笑ってたじゃん」


「え・・・・・・」


 そうか、大和くん、学校で笑ってるところ見たことないもんな。


 人見知りだって言ってたけど、未だに陽十香にも笑顔を見せてないのか・・・。

 
「苗の前じゃあんな顔するんだね」




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