ねえ、知ってる?【上】
「「す、スイーツの食べ歩き!?」」
予想外の提案と、嬉しさに声が大きくなってしまった。
私と大和くんは思わず顔を見合わせた。
「そうだよ! 二人ともスイーツ好きでしょ? そんな二人に私たちが企画しちゃったよ!」
「な! 人気な店結構ピックアップして楽しかったよね~!」
と言って陽十香はカバンの中からメモを取り出した。
本当にちゃんとリサーチしてくれていたらしい。
陽十香ともたまにカフェには行くけど、特別スイーツが好きな訳でもなかった気がする。
「それさ、お前らが二人で行けば良かったんじゃない?」
確かに・・・。
わざわざどこに行くかリサーチして準備していたのに、関係のない私たちが入らなくても、二人でデートした方が良いんじゃないか。