ねえ、知ってる?【上】



 それを見ていた大和くんは、気まずそうに目を逸らしていた。


 私はお団子を大和くんに渡し、共有した。


「おいしいよね!」


「うん・・・・・・! お茶飲みたくなる」


「だよねだよね! 私も思った」


 陽十香たちとは同じ場所に来ているけど、別の人たちみたいな気分。


 私と大和くんはそっと二人を見守っていた。


 幸せそうな二人を見ていると、こっちまで幸せな気分になれる気がするし楽しかった。


 デートってきっとこんな感じなんだろうなあ。


 良いな。


「おいしかったね! 次の場所までは結構歩くから、またお腹空くかも!!」


 
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