ねえ、知ってる?【上】
雅暉さんと一緒にいる時は少しでも可愛いと思われたい。
「じゃあなー空。課題頑張るんだよー!」
「あい、お疲れ様っす」
「お疲れ様です」
私と雅暉さんは、空さんを見送って繁華街へ歩いて行った。
「苗ちゃん、今日は空がいないしおじさんがご馳走してやろ~!」
「えっ、自分で払いますよ~!」
最近三人で行くお店は券売機のところが多かったので、自分たちでお会計をしていた。
「同じ大学生ならその反応で良いけど、俺、苗ちゃんより10歳以上年上だよ? ここは大人に甘えてなさい」
「っ・・・・・・!!」
雅暉さんは笑顔で私の頭をなでてくれた。
そしてなぜかこう聞いてしまった。