ねえ、知ってる?【上】



 最初に気になり始めたきっかけもそれだった。


 だけど雅暉さんのことを全否定されたみたいで少し悲しかった。


 いつも私のことを応援してくれていたはずの大和くんだからこそ、今日も喜んでくれると勘違いしていた。


「大和、ほんとに素直じゃないよな」


「・・・・・・ほっとけ」


 それから私たちはまたゴロゴロしながら各々テレビを見たり、ゲームをしたりして時間を潰した。


「は~もう五時か~。ねえ、お腹空かない? 私なんか食べたいんだけど」


 陽十香がそう言うまで、私はぼーっと昨日のことを考えたり、欲しい化粧品をチェックしたりしていた。


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