ねえ、知ってる?【上】
「俺は苗と二人だとドキドキするけど」
「はーー!??! 絶対うそ」
「ほんと。ほら」
そう言って大和くんは私の手を自分の胸に当てた。
「あっ・・・・・・」
ものすごい速度で脈を打っているのがわかった。
てっきり大和くんは私と一緒にいるのも、色々なことをしてくるのも、なんともないのだと思っていたのでびっくりした。
「な? 俺、ほんとに苗の前じゃ余裕ないよ?」
そう照れながら笑う大和くんが、とても可愛かった。
大和くん・・・本当に私のことを・・・・・・。
私の前での態度が急変しすぎてどうしたらいいのかわからない。
「ちょっとずつ、俺のこと気になって来た?」