ねえ、知ってる?【上】
その後、雅暉さんはいつも頼むというメニューを注文してくれた。
店内は照明が少し暗くておしゃれで大人っぽい雰囲気だった。
大学生だけが入るには少し敷居が高そうな感じがする。
私が未成年だということを考慮してか、雅暉さんもソフトドリンクを注文していた。
大人なら外食したらお酒が飲みたいんじゃないかな、と思うと自分がまだまだ年齢的に子供だということが申し訳なくなった。
もし私が成人していたら知り合いにも気にせずに紹介出来るのかもしれないけど、未成年とこんな風に遊んでいると知られたら社会的に雅暉さんは良くないことになるのかもしれない。
「苗ちゃん、パスタとか嫌いじゃない? ここの料理、とってもおいしいんだけど」
「好きです」