ねえ、知ってる?【上】
私は時刻表を調べた。
自分の家から大学前までに駅に、こんな時間から出かけたことがなかったので知らなかった。
今からでは終電に間に合わないことが判明した。
「あ・・・・・・・・・・・・」
「嘘だろ・・・。まあいいや、今日はどっかに泊まって帰る」
頭の中に変な考えが浮かんでしまった。
押し入れにある布団を出せば、大和くんはうちに泊まっていける・・・・・・。
いや、そんなのダメだ。
仮にも、大和くんは私のことを好きだと言ってくれているのに、そんなことを自分から言うのは気が引ける。
「ックシュンっ!!」
大和くんは控えめにくしゃみをした。