ねえ、知ってる?【上】



 風邪で弱っているから余計なのかもしれないけど、やっぱり学校では少し気を張っているのかもしれない。


「その方が話しやすくて良いよ」


「うるせえな、人見知りなんだよ・・・・・・」


 また私が笑うと、桐谷くんは急いでアイスを口に含んだ。


 なんだか今日一日ですっかり桐谷くんと仲良くなった気がする。


 知らなかった一面をたくさん知ることが出来て、私の家の話もしたし、一気に距離が近づいた。


 アイスを食べ終わった桐谷くんは、スポーツ飲料を一口、口に含んでくれた。


「あ、あのね、桐谷くん。ノートなんだけど・・・」


「大和」


「え・・・・・・?」


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