ねえ、知ってる?【上】
苗はいつものように腕を絡めて来た。
ううう・・・私これには弱いんだよ~・・・・・・。
でも言えない。
昨日のことは言えない。
深く聞かれたら、大和くんの本当の性格のことも知られてしまう・・・。
それに、あんな恥ずかしいこと、私の口からは言えない・・・・・・。
とにかく、これはまだ陽十香には黙っておかないと・・・!
「ほ、ほら! 良いから良いから!! 陽十香こそ、明日どこ行くのか先に教えてよ~」
私は精一杯ごまかして話を流した。
ふう・・・・・・。
いつまで持つだろうか。