星降る夜、君ともう一度
無我夢中で走って裏山へと来た時、智月はあの列車に出会った。そして、死んだはずの朝日と再会できたのだ。

この列車は、七月七日の七夕の日にだけあの世からこの世に行ける列車らしい。その日だけは智月は朝日に会うことができる。

そして、もう一度智月は朝日と出会えた時、気付いたのだ。朝日のことが好きだということをーーー。



「じゃ〜ん!七夕ゼリーだよ〜」

列車に揺られ、星を見ながら話していた智月に朝日がゼリーを差し出す。水色の美しいゼリーだ。星が飾られていて、確かに七夕らしい。

「おいしそう。いただきます!」

「えへへ。頑張って作ってみた」

朝日の作ってくれたゼリーを、智月はスプーンですくって口に入れる。とてもおいしく、智月は朝日を見つめた。

「おいしい!めちゃくちゃおいしいよ!給食とか母さんの作ったやつよりおいしい!!」

「えへへ。ありがとう」

照れたように笑う朝日が可愛く、智月は朝日に向かって手を伸ばす。そして、途中で恥ずかしくなってやめた。
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