ノラ、クラり
3
ゼンの話が終わり部屋を出た。
急ぎ足で歩く白雪について行く。
「お嬢さん、待ってくださいよっ」
「付いてこないでください」
白雪は足を止める事なく言う。
「無理ですよ。俺はお嬢さんの護衛を頼まれてる身ですので。」
ヒョイっと軽い足取りで塞ぐように白雪の前に立つ。
「なら、これからは私に触れないと誓って下さい。」
真っ直ぐな瞳でオビを見つめる。
「そんな怒んないでくださいよーちょっと寝坊したぐらいで」
「私が怒ってるのはそこじゃなくてっオビが急に、、、///」
何かを言いかけ顔を赤らめまた白雪はまた歩きだした。
「お嬢さん、俺が何ですか?」
イタヅラな笑顔で嬉しそうについて行く。
「うるさいっ///」
「あとお嬢さんその先階段ですけど、見えてます?」
「えっ__」
階段から落ちかけた白雪の体をグイッと自分の方に引き寄せ、後ろからオビが抱きつく体勢になる。
「危ないですよ。お嬢さん」
びっくりしたのかそのまま動かない白雪。
「俺が触れるか触れないかは、お嬢さん次第ですね。」
耳元で呟いて体を離した。
「っっ///」