君と、シロツメクサと、



あいつの女装のクオリティが高かったわけじゃないが、華をそんなに不安にさせてしまったのは俺の責任だ。



「華。あの人は女の人じゃないんだ。大学の同期生で、結婚式の余興のために女装してたんだ。」


俺は写真と一緒に華に説明した。


「ほんとに不安にさせてごめんなさい。でも、これからはなにかあったら俺に言ってよ。一緒に考えるし、受け止めるから。」



そうすると華は少し元気を取り戻して、よかったぁとつぶやいた。


「私ね・・・七音のこと、七音が思ってるよりも大好きなの。だから、私ばっかり好きだと思ってたんだよ??」


そういう華を優しく抱きしめた。


「俺も、華が思ってるより華のこと愛してる。だれにも渡したくないんだ・・・」



「愛・・・してる?」



ちょっと引かれたかな・・・・?

華のことはほんとに愛してる。逆に愛してなかったらここまでついてきてない。


でも安っぽくなってほしくないからいま初めて口にしたんだ。


< 141 / 177 >

この作品をシェア

pagetop