君と、シロツメクサと、
「何が望みなんだ。」
七音は怒りを少し含んだような声で会長に尋ねる
「えー?キスが欲しいかな!」
き、きす?、
そ、それって私がってこと?、
いや絶対!無理だし!
「いやだから無理って!「いーよ。やってやんよ」
え?!
そうやって七音は会長にズカズカ向かっていって
「い、いやせんせーのじゃなくて(チュッ)
「これで満足か?」
……絶対なんか違う気がする。
でも愛川会長は・・・
「ップ。っはっははははっは!!!」
そうやって大笑いしたかと思うと
「もう負けた。そんなに取られたくないんだね。華ちゃんの事。萎えたからもう大丈夫でーす。」
そう言って早々と去ろうとする会長は、今までで一番かっこよく見えて・・・
「か、会長!!!ありがとうございます!!!」
私は深く頭を下げた。あんなに最低なことされたのになぜか自然に頭が下がっていた。
隣を見ると七音も生徒に対する態度と思えないほど深く頭を下げていて・・・
「なんかすごいしあわせ。」
「そうだな。俺も幸せ。」
二人でいれることは決して当たり前じゃないってことを身をもって知れた。そんな感謝もあったのかも。
そんなことを想って体育祭は終了した。