シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
何も言わずにため息だけで応対する。昼食を済ませた学生達が階段を降り、徐々に増えてくる。
「あー……。ゴメン、私そろそろちゃんと仕事しないと」
「あ、うん」
「俺らも昼飯食べに戻るわ。行こう、愛梨」
澤野くんに手を引かれ、愛梨ちゃんが階段へ向かう。帰り際、「また恋バナしようねっ」と言われ、私は笑顔で手を振った。
「すみません、祥子さん」
「ううん、全然大丈夫。まだ忙しくないから」
私は購買の中を見渡した。学生は増えたけれど、文房具のペンを選んでいる子や、釦を選んでいる子がほとんどで、間に合ったなと思う。
レジ担当の祥子さんをフォローするのが今日の私の仕事だ。例えば、文房具や釦なんかの細かい商品を袋に入れて生徒に手渡す。そうやって、並んだ生徒たちをさばいていくのだ。
「しかし、アレだね」
レジの前に立ちながら、祥子さんがしみじみと言った。
「沙耶ちゃんが仁くんとっていうのは、びっくりしたけど……今思えばしっくりくるよね」
「え。そう、ですか?」
「うん。何て言うかさ。雰囲気っていうか……フィーリングが合ってる気がする」
キョトンと目を瞬いていると、「感覚だけどね?」と言って祥子さんが微笑んだ。
程なくして、釦を選んだ子とペンの種類を決めた子がレジに並ぶ。
ーーあ…っ。
「あー……。ゴメン、私そろそろちゃんと仕事しないと」
「あ、うん」
「俺らも昼飯食べに戻るわ。行こう、愛梨」
澤野くんに手を引かれ、愛梨ちゃんが階段へ向かう。帰り際、「また恋バナしようねっ」と言われ、私は笑顔で手を振った。
「すみません、祥子さん」
「ううん、全然大丈夫。まだ忙しくないから」
私は購買の中を見渡した。学生は増えたけれど、文房具のペンを選んでいる子や、釦を選んでいる子がほとんどで、間に合ったなと思う。
レジ担当の祥子さんをフォローするのが今日の私の仕事だ。例えば、文房具や釦なんかの細かい商品を袋に入れて生徒に手渡す。そうやって、並んだ生徒たちをさばいていくのだ。
「しかし、アレだね」
レジの前に立ちながら、祥子さんがしみじみと言った。
「沙耶ちゃんが仁くんとっていうのは、びっくりしたけど……今思えばしっくりくるよね」
「え。そう、ですか?」
「うん。何て言うかさ。雰囲気っていうか……フィーリングが合ってる気がする」
キョトンと目を瞬いていると、「感覚だけどね?」と言って祥子さんが微笑んだ。
程なくして、釦を選んだ子とペンの種類を決めた子がレジに並ぶ。
ーーあ…っ。