シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
 鳴海くんと別れ、駐車場に向かう道すがら、何気なく尋ねてみた。

 すると颯太は思い出し笑いをしたのか、急に、クフフっと笑い出した。

「おもしろいんだよ、ジンくん。何回もいろんなとこで転んで、頭もぶつけて、ぼくのこーげきもよけれなかったんだ。イヒヒっ」

 ーーうわぁ。なんだか目に浮かぶ。

「ふふっ、そうなんだ? あのお兄ちゃんね、ちょっとドジなところが有るから。そこは大目に見てあげて?」

「うんっ! ぼく、またジンくんと遊びたいっ!」

 ーーおっ……!

「そうなんだ? じゃあ今度はあのお兄ちゃんとお約束して遊びに出掛ける?」

「うんっ!」

 颯太の無邪気な笑みを見て、ふわっと心が軽くなった。

 一緒に遊んで仲良くなって貰おうという作戦は、ひとまずは大成功だったみたいだ。

 きっと、鳴海くんなら大丈夫。そう信じていただけに、颯太の反応が嬉しかった。

 翌週も同じようにキッズパークで遊んだ。今回はちゃんと約束をし、先週の倍の時間、一時間を目安に遊ばせた。

 颯太は元より、鳴海くんも素ではしゃいでいたように見えて胸がホッコリと温かくなる。

 決められた一時間を遊びきり、その日もショッピングモール内で彼と別れた。

「颯ちゃん、楽しそうだったね?」

 息子の反応が気になり、私はまた尋ねていた。
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