シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
 ーー反応はイマイチ。先を急ぎ過ぎたかな?

 幾らか不安になるが、私は無理やり笑みを浮かべた。

「じゃあ。またジンくんに言って、誘ってみるね?」

「うんっ!」

 颯太はニパッと無邪気に笑った。

 ーー考えすぎ、だったかな?

 エレベーターで屋上の駐車場へ上がり、そのまま家へと車を走らせた。


 *

 午後の光が薄くなり、あたりが夕闇に包まれる頃。私は鳴海くんにメッセージを送った。

 ショッピングセンターで撮った写真を添付し、ここに行きたいんだけど、という出だしで予定を尋ねた。

 ーーどうだろう? まだこういう場所は早いって言われるかな?

 鳴海くんとの将来について、焦っている事は分かっていた。

 颯太に認めて欲しい、私の両親や彼のお母さんにも許して貰いたい。鳴海くんとの結婚に反対されたら、きっともう二度と恋は出来ないだろうから。

 自分のわがままで全てを思い通りにしようだなんて、随分と傲慢な考えだ。でも、諦めたくない。私も鳴海くんに対して本気で真面目に向き合っているからこそ、恋も、育児も、全力でやりきってみせる。
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