シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
 そう言えば、去年は十二月に入って早々に飾り付けをした気がする。ここ最近はそれどころじゃなくて、すっかり忘れていた。

 颯太の話を聞くからに、今日保育園でツリーの話になったのだろう。

「分かった。じゃあ〜、今度のママのお休みの日に、一緒にツリーの飾り付けしようか?」

「うんっ!」

 約束の指切りげんまんをしながら、もうそんな時期なんだなぁと考えた。

 ーー今年のクリスマスは。またケーキを買って家族だけで食べる事になるだろうな……。

 鳴海くんと……二人で出掛けたりって。やっぱり無理だよね……。

 今の颯太の状況から考えると、とても叶いそうに無い。

 あの日を境に、颯太は”ジンくんの話”を一切口にしなくなった。

 まるで彼との関わりが無かったかのように、日々を過ごしている。

 颯太に鳴海くんとの関係がバレた事は、母にだけ話していた。母は何とも言えない表情で「……そう」と言って、私の肩をポンと撫でた。

 颯太とお風呂を済ませた後、鳴海くんからメッセージが届いているのに気が付いた。

【沙耶さん、お疲れ(^ ^)明日とあさってなんだけど。俺、学校休む事にしたからお弁当なくて大丈夫だよ。急にごめんね?】

 ーーえ。

 学校休むって何でだろう?
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