シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「で、実家帰って充電してるけど、返事が途中になってるの忘れて親と話し込んでる、とか? とりあえず電話してみたら?」
「……あ。うん」
あっさり悩みが解消されて、気が抜ける。
「……てか。仁の奴、羨ましいな〜ッ。たった二日休むだけで、彼女にそこまで心配されるなんて」
「……」
とにかく何も言えず、私は苦笑いを浮かべた。
きっと私の悩みなんて取るに足りないものなんだろう。そもそも、恋愛に関しては初級者もいいところなのだ。
好きな人、なんて。感覚が久しぶり過ぎて、一人で悩み出すとつい袋小路に迷い込む。
「ちょっと。外で電話掛けてきます」
「オッケー」
祥子さんに声を掛けてから、私は学校の扉を抜けて外に出た。コートを羽織っているといっても、日差しの無い冬空でブルっと思わず身震いする。
呼び出し音を聞きながら、暫し待つ。待っている間、ドキドキと心臓が不自然に鼓動し、緊張していると分かった。
『……あ、もしもし? 沙耶さん、どうしたの?』
「あ、あのっ」
ーーどうしたの? じゃ無いよ。
そう言いたいのに言葉は続かず、「メール」とだけ口にしていた。
『メール? ……え? あッ!! ごめん、俺送ってなかったっけ?』
「あ、うん」
「……あ。うん」
あっさり悩みが解消されて、気が抜ける。
「……てか。仁の奴、羨ましいな〜ッ。たった二日休むだけで、彼女にそこまで心配されるなんて」
「……」
とにかく何も言えず、私は苦笑いを浮かべた。
きっと私の悩みなんて取るに足りないものなんだろう。そもそも、恋愛に関しては初級者もいいところなのだ。
好きな人、なんて。感覚が久しぶり過ぎて、一人で悩み出すとつい袋小路に迷い込む。
「ちょっと。外で電話掛けてきます」
「オッケー」
祥子さんに声を掛けてから、私は学校の扉を抜けて外に出た。コートを羽織っているといっても、日差しの無い冬空でブルっと思わず身震いする。
呼び出し音を聞きながら、暫し待つ。待っている間、ドキドキと心臓が不自然に鼓動し、緊張していると分かった。
『……あ、もしもし? 沙耶さん、どうしたの?』
「あ、あのっ」
ーーどうしたの? じゃ無いよ。
そう言いたいのに言葉は続かず、「メール」とだけ口にしていた。
『メール? ……え? あッ!! ごめん、俺送ってなかったっけ?』
「あ、うん」