シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「俺がそうだったから思う事だけど。息子ってさ、母親が女の顔してるの……受け入れられないんだよね。どうしてか許せないし、見捨てられたって言うか、存在自体を否定されたようなそんな気持ちになって……」
「……そっか」
ーーそういうものなんだ。
「だからかな。……俺ね。颯太くんの気持ち、何となく分かるんだ。きっと普段から十分に甘える事を我慢してるから、ママを一人占めしたい。それだけは……絶対に譲れないんだよ」
「……うん」
しんみりとした気持ちで手前のココアに口を付ける。甘い香りと味が口中に広がって、少しだけ幸せな気持ちになる。
「私ね……。鳴海くんがそんな風に思ってくれてるの、何となくだけど気付いてたよ? ありがとう、颯太の事を大事に思ってくれて」
「……いや」
照れくさそうに笑い、鳴海くんはカフェオレを飲み干した。
夕方の五時を回ると、青空は深い濃紺へと姿を変えていた。そこら中に点在する街灯の明かりが夜を上品に演出している。
鳴海くんと並んで歩を進め、やがて木々が立ち並ぶ大通りへ出た。人々の群れと混ざり合う。
澄んだ星空の下に輝く電飾を、夜道を歩く人たちが一様に見上げ、感嘆の声をもらしている。
「……そっか」
ーーそういうものなんだ。
「だからかな。……俺ね。颯太くんの気持ち、何となく分かるんだ。きっと普段から十分に甘える事を我慢してるから、ママを一人占めしたい。それだけは……絶対に譲れないんだよ」
「……うん」
しんみりとした気持ちで手前のココアに口を付ける。甘い香りと味が口中に広がって、少しだけ幸せな気持ちになる。
「私ね……。鳴海くんがそんな風に思ってくれてるの、何となくだけど気付いてたよ? ありがとう、颯太の事を大事に思ってくれて」
「……いや」
照れくさそうに笑い、鳴海くんはカフェオレを飲み干した。
夕方の五時を回ると、青空は深い濃紺へと姿を変えていた。そこら中に点在する街灯の明かりが夜を上品に演出している。
鳴海くんと並んで歩を進め、やがて木々が立ち並ぶ大通りへ出た。人々の群れと混ざり合う。
澄んだ星空の下に輝く電飾を、夜道を歩く人たちが一様に見上げ、感嘆の声をもらしている。