シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「なんか……。渡すタイミングとかシチュエーションとか一応考えたんだけど、思い浮かばなくて。全然サプライズとかも無いんだけど」

「ううんっ、凄く嬉しいし、凄くびっくりしたよ? ありがとう」

 照れ笑いする彼を見つめ、私も鞄の中に手を入れた。

「中を見る前に、私からもコレ。メリークリスマス!」

「えっ、え?? 俺に?」

 黒の紙袋を彼に手渡すと、鳴海くんは予期していなかったからか、目を白黒させていた。

「あ、ねぇ。一緒に開けようよ?」

「うん」

 お互いに紙袋から小さな小箱を取り出し、せぇーの、で開ける。

「え、なに? ピアス?」と鳴海くんが言い、続けて私も「指輪?」と呟いた。

 二人で顔を見合わせて、クスッと笑う。

「鳴海くん、いつも同じピアスしてるから違う物もと思ってこれにしたの」

「そうなんだ? 正直、ピアスは一つしか持って無いから凄い嬉しい。なんか変わってるし」

「うふふっ。そうでしょう? あのね、このピアスは片耳だけで付けるんだって」

「へぇ〜」

「アクセの星がね、3Dだからどの角度から見てもダビデなんだよ? キャッチも立体的な三角形だし、アクセと別々にしても付けられるから二つのパターンで楽しめるんだって」

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