シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
 薬局でお薬を受け取ってから帰宅し、颯太をベッドに寝かせた時、スマホにメッセージが届いた。

【沙耶さん、お疲れ様。颯太くん大丈夫だった?】

 文章を読み取ってすぐ、頬が緩むのを感じた。颯太を起こさないよう、そっと部屋を出てリビングへと下りる。

 スッスッと指を動かし、鳴海くんに返事を書いた。溶連菌という病気だと言われたけれど、ちゃんとお薬を飲ませれば大丈夫らしい、と端的に伝える。

【そっか。それなら良かった。沙耶さん、明日も仕事休むよね?】

 確かに、休まなければいけないだろうなぁ、と思いつつ【うん、多分。どうして?】と尋ねてみた。少しの間があいてから返事が届く。

【あ、いや。俺、コンテストに出品するって言って無かったなと思って。学校で作品見て貰おうと思ってたんだけど、準備でバタバタするから、また当日が終わったら見てね】

 ーーあ。そういう事か。

【うん、分かった】と返事を打って、颯太のお昼ごはん作りに取り掛かった。胃に優しくて、喉に刺激の無いものにしようと思い、おうどんを炊いた。

 結局のところ、それから翌日、翌々日もお休みを続ける事になり、週末を挟んだ月曜日からの出勤となった。

 投薬の甲斐もあり、颯太も無事、元気になった。
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