シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「もう、笑わないでよー」
「ごめんごめん、あんまりにもくしゃみが可愛いから」
「ごまかしても駄目だよ? 変なくしゃみなのは自覚してるんだから」
もう、と言って膨れたそばから、また変なくしゃみが漏れた。
「ははっ、ごめんね、俺が夜に会いたいって言ったから、風邪ひいたんだよね?」
ーーそんな、笑って謝られても……。
そうは思うものの、鳴海くんが気にすると嫌だからそれらしい嘘をついた。
「違うよ、朝起きたら布団を半分しかかぶってなくて。それで……」
「そうなんだ?」
電車が駅へと到着し、私たちは揃って改札口を出た。いつもなら「じゃあ」と言って走り去る彼だが、今日は並んで歩いてくれる。手を繋がなくても、腕を組まなくても、同じ空間と時間を持てるのが嬉しい。
たわいも無い会話をしながら、たった十分の道のりを徒歩で進む。学校に着いた時、一階へと上がって来た津島さんと目が合った。私は「おはようございます」と挨拶をした。
「おはよう、水嶋ちゃん。もしかして、風邪?」
「……あ、はい。ちょっと、ヘマしちゃって」
「あはは、この時期は空気が乾燥してるからね。……あ、後で何か喉にいい飲み物でも差し入れるよ」
「……え。いえ、そんなのわる、……ぇックちっ!」
「だ、大丈夫?」
「ごめんごめん、あんまりにもくしゃみが可愛いから」
「ごまかしても駄目だよ? 変なくしゃみなのは自覚してるんだから」
もう、と言って膨れたそばから、また変なくしゃみが漏れた。
「ははっ、ごめんね、俺が夜に会いたいって言ったから、風邪ひいたんだよね?」
ーーそんな、笑って謝られても……。
そうは思うものの、鳴海くんが気にすると嫌だからそれらしい嘘をついた。
「違うよ、朝起きたら布団を半分しかかぶってなくて。それで……」
「そうなんだ?」
電車が駅へと到着し、私たちは揃って改札口を出た。いつもなら「じゃあ」と言って走り去る彼だが、今日は並んで歩いてくれる。手を繋がなくても、腕を組まなくても、同じ空間と時間を持てるのが嬉しい。
たわいも無い会話をしながら、たった十分の道のりを徒歩で進む。学校に着いた時、一階へと上がって来た津島さんと目が合った。私は「おはようございます」と挨拶をした。
「おはよう、水嶋ちゃん。もしかして、風邪?」
「……あ、はい。ちょっと、ヘマしちゃって」
「あはは、この時期は空気が乾燥してるからね。……あ、後で何か喉にいい飲み物でも差し入れるよ」
「……え。いえ、そんなのわる、……ぇックちっ!」
「だ、大丈夫?」