シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
ーーああ、もう嫌だ。こうやって今日は変なくしゃみを連発するんだ。
「あ、はい。大丈夫で、」
「沙耶さん」
「あ、うん。なに?」
若干の鼻声で鳴海くんに応えた。それまで黙っていた鳴海くんが、体ごと私の方を向いてにっこりと笑った。
「俺、今日バイト無いからさ。一緒に帰ろ? 沙耶さんの仕事が終わるまで、課題でもして待ってるから」
「えっ! いいの?」
「うん」
日頃から鳴海くんも色々と忙しいので、私と帰るためだけに時間を作ってくれるのが何よりも嬉しい。
「じゃあ、また購買行くね? お弁当箱も返さないといけないし」
「うん」
また後でね、と言って彼が私の頭をポンと撫でた。瞬間、頬がカッと熱くなる。
ーーって、あれ? 触らないんじゃなかったの?
とはいえ。単純に嬉しいけど……。
頭の中をハテナが飛び交う中、私は二階へ昇って行く彼に手を振った。
「……鳴海のやつ。見え見えの牽制張りやがって……」
「え…?」
「いや、何でもないよ。風邪、お大事にね?」
「あ、はい」
ありがとうございます、と津島さんに会釈を残し、私は地下一階へと降りた。
***
「あ、はい。大丈夫で、」
「沙耶さん」
「あ、うん。なに?」
若干の鼻声で鳴海くんに応えた。それまで黙っていた鳴海くんが、体ごと私の方を向いてにっこりと笑った。
「俺、今日バイト無いからさ。一緒に帰ろ? 沙耶さんの仕事が終わるまで、課題でもして待ってるから」
「えっ! いいの?」
「うん」
日頃から鳴海くんも色々と忙しいので、私と帰るためだけに時間を作ってくれるのが何よりも嬉しい。
「じゃあ、また購買行くね? お弁当箱も返さないといけないし」
「うん」
また後でね、と言って彼が私の頭をポンと撫でた。瞬間、頬がカッと熱くなる。
ーーって、あれ? 触らないんじゃなかったの?
とはいえ。単純に嬉しいけど……。
頭の中をハテナが飛び交う中、私は二階へ昇って行く彼に手を振った。
「……鳴海のやつ。見え見えの牽制張りやがって……」
「え…?」
「いや、何でもないよ。風邪、お大事にね?」
「あ、はい」
ありがとうございます、と津島さんに会釈を残し、私は地下一階へと降りた。
***