シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
ーー十二時前か。
丁度区切りの良い時間帯なのがありがたい。
「颯ちゃん」
「うん、なーにー?」
「もうお昼前だから、ここで遊ぶのは十五分だけだよ?」
「うん」
「十二時には車に戻るからね?」
「うん」
遊びに夢中の生返事。
ーーまぁ、仕方ないか。
売り場の前で遊ばせるのは、流石に迷惑になると思い、私は颯太を促し、近くの空いたスペースに移動した。
腕時計の針をチラチラと気にしながら、颯太が電車に関しての自己流豆知識を披露してくれる。こういう姿は正直、子供らしくて可愛い。
遊び時間の十五分はたちまちに過ぎ去った。長針と短針がぴったりと重なった所で声を掛ける。
「颯ちゃん、もう十二時だよ? 車に戻ろうか?」
「うーん…」
「お昼だし、ママお腹ペコペコだよ。帰って一緒にお昼ご飯食べよう?」
「うーん…」
手にした電車を離さないまま、予想通りの気のない返事。どうするかな?
「ねぇ、颯ちゃん」
「なにー?」
「もうお約束の時間だよ?」
「うん」
「電車さんもそろそろお休みさせて、ママたちも車に乗ろう?」
颯太はそこでピタリと手を止め、丸い瞳で私を見上げた。
「じゃあママ、これ買って?」
「……え。買わないよ? 今日は見るだけ」
「じゃあいつ買うの?」
「……うん、そうだね。お誕生日の時かな?」
丁度区切りの良い時間帯なのがありがたい。
「颯ちゃん」
「うん、なーにー?」
「もうお昼前だから、ここで遊ぶのは十五分だけだよ?」
「うん」
「十二時には車に戻るからね?」
「うん」
遊びに夢中の生返事。
ーーまぁ、仕方ないか。
売り場の前で遊ばせるのは、流石に迷惑になると思い、私は颯太を促し、近くの空いたスペースに移動した。
腕時計の針をチラチラと気にしながら、颯太が電車に関しての自己流豆知識を披露してくれる。こういう姿は正直、子供らしくて可愛い。
遊び時間の十五分はたちまちに過ぎ去った。長針と短針がぴったりと重なった所で声を掛ける。
「颯ちゃん、もう十二時だよ? 車に戻ろうか?」
「うーん…」
「お昼だし、ママお腹ペコペコだよ。帰って一緒にお昼ご飯食べよう?」
「うーん…」
手にした電車を離さないまま、予想通りの気のない返事。どうするかな?
「ねぇ、颯ちゃん」
「なにー?」
「もうお約束の時間だよ?」
「うん」
「電車さんもそろそろお休みさせて、ママたちも車に乗ろう?」
颯太はそこでピタリと手を止め、丸い瞳で私を見上げた。
「じゃあママ、これ買って?」
「……え。買わないよ? 今日は見るだけ」
「じゃあいつ買うの?」
「……うん、そうだね。お誕生日の時かな?」