シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
ーーあぁ。さすがの鳴海くん。園児からもモテていますね。
どうやら彼のキラースマイルは年齢層が幅広いようだ。
外国人じゃないという話題はスルーされ、四人で小高い丘まで歩いて行く。土を掘り、そのまま泥団子を作り始める様子を見て、私も慌ててその遊びに混ざった。
五月になり、初夏に似た暑さを思わせる、ゴールデンウィークが到来する。鳴海くんと公園で遊ぶのが日常化しつつある颯太は、家でも"ジンくんの話"を沢山するようになった。
そんな日々を重ねた土曜日の夜。颯太を寝かせるために棚から絵本を選んだ時、颯太が「ママ」とどこか改まった口調で呼んだ。
「うん? なぁに、颯ちゃん」
それまでベッドにいた颯太が布団から出て来て、私の側に歩み寄る。何だろう、と思い、私は膝を折った。
「どうしたの?」
「あのね……ぼく。ジンくんに、パパになってほしい」
「え……」
「ねぇ、ママ。次あったとき、パパになってっておねがいしてもいい?」
「……ちょ、ちょっと待って、颯ちゃん」
突然の事に頭が混乱する。颯太は私の待ったを受けて、「なに?」と首を傾げている。
「あのね、颯ちゃん。颯ちゃんのパパになるって事は、ママとジンくんが仲良くするって事だけど。それで大丈夫なの?」
颯太は言葉の意味を考え、躊躇いながらも頷いた。
「本当に? 無理してない? ママとジンくんが手を繋いだりして、颯ちゃん嫌じゃない?」
「……」
どうやら彼のキラースマイルは年齢層が幅広いようだ。
外国人じゃないという話題はスルーされ、四人で小高い丘まで歩いて行く。土を掘り、そのまま泥団子を作り始める様子を見て、私も慌ててその遊びに混ざった。
五月になり、初夏に似た暑さを思わせる、ゴールデンウィークが到来する。鳴海くんと公園で遊ぶのが日常化しつつある颯太は、家でも"ジンくんの話"を沢山するようになった。
そんな日々を重ねた土曜日の夜。颯太を寝かせるために棚から絵本を選んだ時、颯太が「ママ」とどこか改まった口調で呼んだ。
「うん? なぁに、颯ちゃん」
それまでベッドにいた颯太が布団から出て来て、私の側に歩み寄る。何だろう、と思い、私は膝を折った。
「どうしたの?」
「あのね……ぼく。ジンくんに、パパになってほしい」
「え……」
「ねぇ、ママ。次あったとき、パパになってっておねがいしてもいい?」
「……ちょ、ちょっと待って、颯ちゃん」
突然の事に頭が混乱する。颯太は私の待ったを受けて、「なに?」と首を傾げている。
「あのね、颯ちゃん。颯ちゃんのパパになるって事は、ママとジンくんが仲良くするって事だけど。それで大丈夫なの?」
颯太は言葉の意味を考え、躊躇いながらも頷いた。
「本当に? 無理してない? ママとジンくんが手を繋いだりして、颯ちゃん嫌じゃない?」
「……」