シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「うん。上がりまで待ってるから、四十分過ぎに上のエントランスで待ち合わせ、ね?」
言いながら伸びた彼の手に、頭をくしゃっと撫でられる。
「うんっ」
ーーああ、どうしよう。嬉しくて顔が緩む……っ。
「じゃあね。お弁当もありがとう」
鳴海くんは微笑みを残し、階段を昇って行った。
彼とまたスキンシップ出来たのも嬉しくて、ついついはにかんでしまう。
そう言えば、とふと気付いたけれど、鳴海くんとの距離は以前からああだった。むやみやたらに触るという訳では無く、私が俯いていたら下から顔を覗き込んでくるし、とにかく私がよそ見をする暇を与えないのが鳴海くんだ。
常に近くにいて、ガッツリとハートを鷲掴みにしていく。だから私は彼を意識するようになったんだ。
「なんか仁くんウハウハだね〜?」
「……え?」
考え事から呼び戻されて、顔を上げる。祥子さんは「ううん?」と言って、面白そうに笑っていた。
*
夕方の開店時間を終えて、自動シャッターを下ろした。「今日急ぐから」と言って先に出て行く祥子さんに挨拶をして、手早く着替えを済ませる。
休憩室を出て鍵を閉めた。ポケットのスマートフォンを確認すると、つい五分前に【待ってるね】と彼からのメッセージが届いていた。それを見て口元が緩む。
言いながら伸びた彼の手に、頭をくしゃっと撫でられる。
「うんっ」
ーーああ、どうしよう。嬉しくて顔が緩む……っ。
「じゃあね。お弁当もありがとう」
鳴海くんは微笑みを残し、階段を昇って行った。
彼とまたスキンシップ出来たのも嬉しくて、ついついはにかんでしまう。
そう言えば、とふと気付いたけれど、鳴海くんとの距離は以前からああだった。むやみやたらに触るという訳では無く、私が俯いていたら下から顔を覗き込んでくるし、とにかく私がよそ見をする暇を与えないのが鳴海くんだ。
常に近くにいて、ガッツリとハートを鷲掴みにしていく。だから私は彼を意識するようになったんだ。
「なんか仁くんウハウハだね〜?」
「……え?」
考え事から呼び戻されて、顔を上げる。祥子さんは「ううん?」と言って、面白そうに笑っていた。
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夕方の開店時間を終えて、自動シャッターを下ろした。「今日急ぐから」と言って先に出て行く祥子さんに挨拶をして、手早く着替えを済ませる。
休憩室を出て鍵を閉めた。ポケットのスマートフォンを確認すると、つい五分前に【待ってるね】と彼からのメッセージが届いていた。それを見て口元が緩む。