シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
家に入ってすぐ、颯太の泣き声が聞こえてハッとする。腕時計を確認すると、八時四十分を幾らか過ぎていた。
リビングに入ると、母が丁度電話を手にしていて、颯太が「ママーっ」と泣きながら駆け寄って来た。
膝を付いて颯太を抱きしめる。颯太は私にしがみ付くとピタリと泣きやんだ。
「ああ、沙耶。良かった。今掛けようと思ってたところなのよ? 随分遅かったじゃない?」
「……ごめん、お母さん」
明らかに沈んだ私の様子を見て、お母さんはそれ以上、何も聞かなかった。
「遅くなる時は、ちゃんと連絡しなさいよ? 心配するから」
はぁい、と返事をして颯太の頭を撫でた。
「颯ちゃん、遅くなってごめんね? もう眠たいよね…」
言いながら、さっきまで一緒だった鳴海くんの言動を思い出し、自然と涙が溢れた。
「……グスッ、何で…っ、ママも泣いてる、の?」
颯太は不思議そうに私の顔を触り、「おなかイタイの?」と聞いてきた。
「ううん。今日、ママ……お仕事で嫌な事があってね。駄目だね、ママは。弱虫だね……っ」
颯太は悲しそうに唇を震わせ、またシクシクと泣き出した。
私にくっ付きながらそのまま泣き疲れて眠ってしまった颯太を、二階のベッドへ寝かせてお布団を掛けた。
颯太の無邪気な寝顔を見ながら思う。
ーーどうしてこんな事になっちゃったんだろう。
考えても仕方のない問いがグルグルと頭の中を駆け巡っていた。
***
リビングに入ると、母が丁度電話を手にしていて、颯太が「ママーっ」と泣きながら駆け寄って来た。
膝を付いて颯太を抱きしめる。颯太は私にしがみ付くとピタリと泣きやんだ。
「ああ、沙耶。良かった。今掛けようと思ってたところなのよ? 随分遅かったじゃない?」
「……ごめん、お母さん」
明らかに沈んだ私の様子を見て、お母さんはそれ以上、何も聞かなかった。
「遅くなる時は、ちゃんと連絡しなさいよ? 心配するから」
はぁい、と返事をして颯太の頭を撫でた。
「颯ちゃん、遅くなってごめんね? もう眠たいよね…」
言いながら、さっきまで一緒だった鳴海くんの言動を思い出し、自然と涙が溢れた。
「……グスッ、何で…っ、ママも泣いてる、の?」
颯太は不思議そうに私の顔を触り、「おなかイタイの?」と聞いてきた。
「ううん。今日、ママ……お仕事で嫌な事があってね。駄目だね、ママは。弱虫だね……っ」
颯太は悲しそうに唇を震わせ、またシクシクと泣き出した。
私にくっ付きながらそのまま泣き疲れて眠ってしまった颯太を、二階のベッドへ寝かせてお布団を掛けた。
颯太の無邪気な寝顔を見ながら思う。
ーーどうしてこんな事になっちゃったんだろう。
考えても仕方のない問いがグルグルと頭の中を駆け巡っていた。
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