シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
 ちゃぶ台の側面に当たるお誕生日席に颯太が座り、端から私、鳴海くん、母の順で座った。反対側の端からは、マリちゃん、シュンくん、父の順で並んでいる。

 蝋燭に火を点けて、みんなでハッピーバースデーの歌を歌い、颯太が勢いよく火を吹き消した。

「颯ちゃん、五歳のお誕生日おめでとうっ」

 みんなが口々に拍手をして祝うと、颯太はほっぺたを赤くして喜び、ふにゃっと笑っていた。

 ーー颯太を産んでから、もう五年になるんだなぁ……。

 若干感慨深い気持ちになり、私はぼんやりと出産した時の事を思い返していた。

 それからみんなが用意してくれたプレゼントを一人ずつ手渡しして、颯太は何を見ても目を輝かせていた。

 マリちゃんからはショベルカーのおもちゃを、シュンくんからはサッカーボールを貰っていた。父と母からは颯太が以前お出掛けした時に欲しがったすごろくゲームを、私からはミニカーを五台載せて運ぶあの大型運搬車を渡した。

「颯太くん、改めてお誕生日おめでとう」

 鳴海くんが紙袋から綺麗にラッピングされた包みを颯太に手渡した。中はプラレールで使う複線ブロック橋脚とレールのセット、新幹線の"かがやき"だ。

「こまちは持ってるって聞いたから、かがやきにしたよ」
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