シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「颯太くんを産んだのって、沙耶さん、幾つの時ですか?」
「え、と。二十一、だけど?」
今さら敬語で聞かれて、焦ってしまう。
鳴海くんにとって、何となくの疑問なんだろうなと思うのだが。そこでハッと気が付いた。
「あっと、これじゃあ私の年齢モロバレだね。颯太が四つだから。私は二十五なの」
「俺はハタチだよ」
「そっか。今二年生なんだね」
「うん」
自転車を押して歩いていたが、鳴海くんとの会話はどこか楽しく、特別時間は気にならなかった。
ただ、母に遅くなると連絡を入れていなかったので、しまったな、と思う。赤信号の交差点で立ち止まった時、私は携帯を取り出し、メッセージを送った。時刻は七時二十分だ。
「あの、沙耶さん」
「うん、なに?」
携帯から顔を上げると、鳴海くんの視線が私の手元に注がれていると察知した。
「その。迷惑じゃ無ければ、メッセージツールのID、交換しませんか?」
ーーあれ。また敬語だ。
「え、と。二十一、だけど?」
今さら敬語で聞かれて、焦ってしまう。
鳴海くんにとって、何となくの疑問なんだろうなと思うのだが。そこでハッと気が付いた。
「あっと、これじゃあ私の年齢モロバレだね。颯太が四つだから。私は二十五なの」
「俺はハタチだよ」
「そっか。今二年生なんだね」
「うん」
自転車を押して歩いていたが、鳴海くんとの会話はどこか楽しく、特別時間は気にならなかった。
ただ、母に遅くなると連絡を入れていなかったので、しまったな、と思う。赤信号の交差点で立ち止まった時、私は携帯を取り出し、メッセージを送った。時刻は七時二十分だ。
「あの、沙耶さん」
「うん、なに?」
携帯から顔を上げると、鳴海くんの視線が私の手元に注がれていると察知した。
「その。迷惑じゃ無ければ、メッセージツールのID、交換しませんか?」
ーーあれ。また敬語だ。