シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
そう言って鳴海くんが穏やかに微笑むと、颯太は「うわぁーいっ!」と新幹線の箱を掲げて飛び跳ねていた。
母が一度ケーキを下げて、七つに切り分けてくれる。その間に、いただきます、と手を合わせ、それぞれにご飯を食べ始めた。
「……鳴海くん、だったかな?」
不意に父が鳴海くんに話し掛けた。
「大体の事は家内から聞いて知っているけど、沙耶が働いている学校の生徒さんだとか?」
「ああ、はい。一駅先にある服飾専門学校に通ってます」
ケーキをそれぞれのお皿に載せて運び、ようやく母が隣りに腰を下ろした。
「服飾、というと……?」
「あ。ファッションの勉強をする学校で……僕はファッションクリエイター学科なので、洋服をデザインして実際に縫製してます」
「なるほど。服を」
父は何事かを考え、グラスに入れたお茶を飲んだ。
「それじゃあ、将来的にはそっちの分野で働くという事かい?」
「はい。ブランドを経営している企業でデザイナーとして働くのが、一つの目標です。最終的には、自分のブランドを立ち上げるのが夢ですけど……とりあえずは地道に段階を踏んでいこうと考えてます」
「ほぉ……。詳しい事は分からないけれど、それは中々に厳しそうだね?」
母が一度ケーキを下げて、七つに切り分けてくれる。その間に、いただきます、と手を合わせ、それぞれにご飯を食べ始めた。
「……鳴海くん、だったかな?」
不意に父が鳴海くんに話し掛けた。
「大体の事は家内から聞いて知っているけど、沙耶が働いている学校の生徒さんだとか?」
「ああ、はい。一駅先にある服飾専門学校に通ってます」
ケーキをそれぞれのお皿に載せて運び、ようやく母が隣りに腰を下ろした。
「服飾、というと……?」
「あ。ファッションの勉強をする学校で……僕はファッションクリエイター学科なので、洋服をデザインして実際に縫製してます」
「なるほど。服を」
父は何事かを考え、グラスに入れたお茶を飲んだ。
「それじゃあ、将来的にはそっちの分野で働くという事かい?」
「はい。ブランドを経営している企業でデザイナーとして働くのが、一つの目標です。最終的には、自分のブランドを立ち上げるのが夢ですけど……とりあえずは地道に段階を踏んでいこうと考えてます」
「ほぉ……。詳しい事は分からないけれど、それは中々に厳しそうだね?」