シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
香帆ちゃんは胸に手を当てて、大袈裟に驚いていた。
「す、スゴイ……。学生と付き合ってるんですね?」
「……うん。まぁ……」
当然の反応だよね、と思わず肩をすくめる。
「あれ? 学生と付き合いたいんだと思ってたけど……、違った?」
ズバリと祥子さんが聞くので、苦笑いを浮かべる。
「いえ。わたしはしっかりと働いてる社会人の方が良いです。元カレがお金にだらしない学生だったので」
「……なるほど」
仕事の話そっちのけで、祥子さんは恋バナを発展させる。
「じゃ〜あ〜。……あんな感じの人は?」
祥子さんが指差す方向を見ると、丁度階段から降りて来た津島さんとハルくんが事務局に入って行った。
「……」
「うーん……香帆ちゃんのタイプじゃないかぁ」
彼女が一点を見たままで何も言わないので、祥子さんが嘆息する。が、香帆ちゃんの反応はそうでは無かった。
「わたし、あの人タイプです……!」
両手で胸を押さえる彼女を見て、私と祥子さんは唖然とする。
「津島さん、ですかね?」
「いや。意外とハル坊かもよ?」
香帆ちゃんに聞くと、茶髪の彼と言っていて私と祥子さんは頭を抱えた。
*
十一月も十日を過ぎ、祥子さんが退職した。私は鳴海くんと話し合って、彼と二人で花束を贈った。
「す、スゴイ……。学生と付き合ってるんですね?」
「……うん。まぁ……」
当然の反応だよね、と思わず肩をすくめる。
「あれ? 学生と付き合いたいんだと思ってたけど……、違った?」
ズバリと祥子さんが聞くので、苦笑いを浮かべる。
「いえ。わたしはしっかりと働いてる社会人の方が良いです。元カレがお金にだらしない学生だったので」
「……なるほど」
仕事の話そっちのけで、祥子さんは恋バナを発展させる。
「じゃ〜あ〜。……あんな感じの人は?」
祥子さんが指差す方向を見ると、丁度階段から降りて来た津島さんとハルくんが事務局に入って行った。
「……」
「うーん……香帆ちゃんのタイプじゃないかぁ」
彼女が一点を見たままで何も言わないので、祥子さんが嘆息する。が、香帆ちゃんの反応はそうでは無かった。
「わたし、あの人タイプです……!」
両手で胸を押さえる彼女を見て、私と祥子さんは唖然とする。
「津島さん、ですかね?」
「いや。意外とハル坊かもよ?」
香帆ちゃんに聞くと、茶髪の彼と言っていて私と祥子さんは頭を抱えた。
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十一月も十日を過ぎ、祥子さんが退職した。私は鳴海くんと話し合って、彼と二人で花束を贈った。