シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
ーー十二月十三日。クリスマスまではまだ日にちが有るし……特別に何かイベントでも有るのかな?
「じーんーっ! 休んでる暇ないよー! 早く早くっ!」
その時愛梨ちゃんが呼びに来て、鳴海くんが慌てて「おう」と返事をした。
「じゃあね、沙耶さん」
必ず空けておいてね? と言い残し、彼は教室へと戻って行った。
*
新しい月のカレンダーを捲った。暖房で温めたリビングには、色とりどりのオーナメントを飾り付けたクリスマスツリーが出してある。去年は出すのが遅れたので、今年は先月末の日曜日に早々と飾り付けをした。
「じゃあね、颯ちゃん。今日もいっぱい遊んで来るんだよ?」
「うんっ!」
自転車で保育園まで送り届けると、鼻を赤く染めた颯太がウキウキとした足取りで駆けて行く。
十二月二週目の火曜日。
保育園から駅までの道のりを、私は自転車で進む。しんと冷えた空気が肺に溜まり、冬の到来を感じさせる。
鳴海くんと駅で待ち合わせをし、並んで出勤する朝も、話すたびに白いモヤがふわっと舞っては消える。彼と過ごす二度目の冬だ。
午後三時から十分間、購買を開け、またシャッターを閉める。
「それじゃあ行ってきまーす」
「じーんーっ! 休んでる暇ないよー! 早く早くっ!」
その時愛梨ちゃんが呼びに来て、鳴海くんが慌てて「おう」と返事をした。
「じゃあね、沙耶さん」
必ず空けておいてね? と言い残し、彼は教室へと戻って行った。
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新しい月のカレンダーを捲った。暖房で温めたリビングには、色とりどりのオーナメントを飾り付けたクリスマスツリーが出してある。去年は出すのが遅れたので、今年は先月末の日曜日に早々と飾り付けをした。
「じゃあね、颯ちゃん。今日もいっぱい遊んで来るんだよ?」
「うんっ!」
自転車で保育園まで送り届けると、鼻を赤く染めた颯太がウキウキとした足取りで駆けて行く。
十二月二週目の火曜日。
保育園から駅までの道のりを、私は自転車で進む。しんと冷えた空気が肺に溜まり、冬の到来を感じさせる。
鳴海くんと駅で待ち合わせをし、並んで出勤する朝も、話すたびに白いモヤがふわっと舞っては消える。彼と過ごす二度目の冬だ。
午後三時から十分間、購買を開け、またシャッターを閉める。
「それじゃあ行ってきまーす」