シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「ああ、そうだな!」

 スクッと立ち上がり、鳴海くんが仕事用の鞄から必要な物を出して、プライベート用の鞄に慌てて入れ替えていた。

「てか、ジンくんカーデ裏返しじゃん? 服のタグ見えてるから」

「え、あああ、ごめんっ。と、とにかく沙耶さんを車に乗せよう。病院に行ってから、お義父さんたちにも連絡して」

 ブツブツと言いながら立ち上がり、注意が散漫になっていたのか、鳴海くんは足の小指をテーブルの椅子にぶつけて、イテ、となっている。

「もう! しっかりしてよ、お父さんッ!」

 私は規則的に襲われる痛みに耐えながらも、二人のやり取りを見て、ふふふっ、と笑わずにはいられなかった。



 ***Fin***


ご愛読いただき、ありがとうございます♡
本編はここで完結です。

次ページより、鳴海くん視点の番外編が続きます。お付き合いいただけたら嬉しいです。


斉川 春妃

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