シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
颯太は四歳だからとっくにオムツは外れている。
ーー急にオシッコがしたいって言われたらどうしよう? この空間には学生さんもいるから、ここでさせる訳にもいかないし。空のペットボトルでも有れば良いんだけど、あいにく持ち合わせてもいない……。
私が悶々と考え込んでいると、学生さんが「とりあえず」と冷静な口調で言った。
「行き先階ボタンを全部押した方が良いみたいです」
「え?」
いつの間にかスマートフォンを取り出し、彼はネットで対処法を調べてくれていた。
「エレベーターが最新型なら、最寄り階に止まって扉が開くようなシステムになってるみたいです」
「分かった」
私は彼の言う通りにして、銀色の操作盤に手を伸ばした。
BからRまで、全てのボタンを点灯させる。
そのまま暫く待ってみるが、エレベーターはうんともすんとも言わない。
「エレベーターの管理会社に連絡を入れておいた方が良さそうですね」
扉に挟まれたままの鞄から腕を抜き、彼が動いた。鞄はその重みでスルスルと下がり、地面に着いた。
彼が操作盤の下部にある非常ボタンを押すと、程なくして応答がある。
ーー急にオシッコがしたいって言われたらどうしよう? この空間には学生さんもいるから、ここでさせる訳にもいかないし。空のペットボトルでも有れば良いんだけど、あいにく持ち合わせてもいない……。
私が悶々と考え込んでいると、学生さんが「とりあえず」と冷静な口調で言った。
「行き先階ボタンを全部押した方が良いみたいです」
「え?」
いつの間にかスマートフォンを取り出し、彼はネットで対処法を調べてくれていた。
「エレベーターが最新型なら、最寄り階に止まって扉が開くようなシステムになってるみたいです」
「分かった」
私は彼の言う通りにして、銀色の操作盤に手を伸ばした。
BからRまで、全てのボタンを点灯させる。
そのまま暫く待ってみるが、エレベーターはうんともすんとも言わない。
「エレベーターの管理会社に連絡を入れておいた方が良さそうですね」
扉に挟まれたままの鞄から腕を抜き、彼が動いた。鞄はその重みでスルスルと下がり、地面に着いた。
彼が操作盤の下部にある非常ボタンを押すと、程なくして応答がある。