シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
 最後に聞いた沙耶さんの言葉を頭の中で反芻していた。

 待てよ……?

 あれはどういう意味だ? ストレートに受け止めて、沙耶さんは結婚していない、という事か?

 バツイチ、……もしくは。未婚の母。いわゆるシングルマザーだ。

 沙耶さんが独身であるのなら、願っても無い事だけど……。

 ーー「……恋愛。するとしても、学生は絶対に無いですよ」

 これだ。問題はこれなんだ。

 沙耶さんは颯太くんに父親を作る事を考えて、結婚を望んでいる。社会人は有り、学生は無し。働いているかいないかの単純な構図だ。

 学生の俺は必然的に除外される。

 沙耶さんが好きで近付きたいと思うのに、最終的な壁で俺はシャットアウトされてしまう。

 俺は模造紙を持ったまま、ヘナヘナと座り込んだ。

 沙耶さんへの恋に関して、頭を抱える要因が未だに二つある。

 一つに、現在愛梨と付き合っている。
 二つに、俺はまだ学生、イコール結婚相手にはなり得ない。

 俺の苦悩の日々はまだまだ続きそうだ。


 ***END***


番外編2のお知らせ。

次ページより、本編最終話ラストのその後を、鳴海くん目線で少しだけお送りいたしますm(_ _)m

これで完全完結となります。


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