シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
愛梨ちゃんは、満面の笑みで顔の横にピースを作った。決して強がりではないその仕草に、澤野くんの頑張りが感じられた。
あんなに落ち込んでいた愛梨ちゃんが笑顔を見せてくれる、それが今の私にとっては何よりの救いだ。
「ちなみに、その出会いってどんな感じだったのか……聞いてもいい?」
未だに思い出せない鳴海くんとの出会いを、知るチャンスだと思った。
「え。うん、良いよー? なんかねー、仁が小五の時、病院で親切なお姉さんに助けて貰ったって言ってて。そのお姉さんがいたから苦しまずに病室まで運んで貰えたって、そんな感じの事聞いたよ?」
ーー病院? うん? 待てよ?
そこで頭をフル回転させた。
私が高一の時……病院で、小学生らしき少年に親切にした記憶って……。
もう直ぐそこまで引っ張り出せている気がするのに、思い出せそうで思い出せない。
「……病院で、知らないお姉さんに?」
「うん。ほら、一駅先に総合病院があるでしょ? あそこの受付で会ったんだって。お母さんが電話で外に出てた時に、急にお腹が痛くなったらしくて。それで一人で苦しんでたら、隣りにいたお姉さんが、大丈夫って声を掛けてくれたって」
必死に頭を働かせ、アッと閃く光景を見出せた。
あんなに落ち込んでいた愛梨ちゃんが笑顔を見せてくれる、それが今の私にとっては何よりの救いだ。
「ちなみに、その出会いってどんな感じだったのか……聞いてもいい?」
未だに思い出せない鳴海くんとの出会いを、知るチャンスだと思った。
「え。うん、良いよー? なんかねー、仁が小五の時、病院で親切なお姉さんに助けて貰ったって言ってて。そのお姉さんがいたから苦しまずに病室まで運んで貰えたって、そんな感じの事聞いたよ?」
ーー病院? うん? 待てよ?
そこで頭をフル回転させた。
私が高一の時……病院で、小学生らしき少年に親切にした記憶って……。
もう直ぐそこまで引っ張り出せている気がするのに、思い出せそうで思い出せない。
「……病院で、知らないお姉さんに?」
「うん。ほら、一駅先に総合病院があるでしょ? あそこの受付で会ったんだって。お母さんが電話で外に出てた時に、急にお腹が痛くなったらしくて。それで一人で苦しんでたら、隣りにいたお姉さんが、大丈夫って声を掛けてくれたって」
必死に頭を働かせ、アッと閃く光景を見出せた。