シングルマザーの私が学生と恋♡するんですか?
「告白、嬉しかったの」

「え」

「凄く、凄く嬉しかった。だって私も鳴海くんが好きだから」

 言ってから頬がカァッと熱くなった。

 自己中心的かもしれない。でも、鳴海くんが悲しむ顔は見たくないの。

 自分に言い訳をして、私はチラリと隣りを見た。鳴海くんは真顔で固まっていた。どうやらフリーズしているようだと思い、フッと笑みが漏れた。

「鳴海くん? おーい、大丈夫??」

 目の前でパタパタと手を振ると、ようやくフリーズが解けたのか、しきりに瞬きをした。

「あの……、すす、好きっていうのは。その……?」

 彼は自信無さげに、頼りなく立てた人差し指で自分を差していた。

「うん。ちゃんと言うね。私は鳴海くんが好きだから、お付き合いしたいと思ってる」

 情けなく下がった眉の下で、丸い瞳が僅かに揺らいだ。あ、と口を半開きにして、彼は「マジで?」と呟いた。

「俺、学生だし。今はまだ働いてないけど……本当に良いの?」

「ふふっ、変な事言うんだね? 私に告白してくれた時は自信満々だったじゃない?」

「いや、アレは勢いって言うか…」

「次の日だって、余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)で私をからかってたけど?」
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