女嫌いと男性恐怖症:付き合いの手順
「少しの間、別々で寝た方がいいか」
なにかに怯えている遥に提案すると、遥は目を見開いて、それから「わかりました」と答えた。
作業長に手を触れられたのが、時間差で堪えたのかもしれない。
それなのに、俺はキスをしたりして。
遥を怖がらせていたのか。
思い違いを知る由もなく、「今日はどうする。湯たんぽがないと、寒いんだろ」と、正直どうでもいい話題を振る。
「寒いと眠れないので、今日は」
「ああ、そうか。わかった」
湯たんぽに縋り付いて、言い訳にして、一緒に眠ろうとする自分にほとほと呆れた。
遥も、そして、晶も。