不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
目覚めなければよかったと思ったところでもう遅い。
「起きたか」
声のした方に首だけを動かす。
声の主は私の思った通りの人物で、私はその人物を睨みつけた。
『吉田…』
「あぁ!良かった俺の名前覚えててくれたんだね」
そう言って私の髪の毛を触る吉田に吐き気がする。
「お前が居なくなった時はどうなるかと思ったよ…自分の意思で戻ってきたってことは、自分が何をしなくちゃいけないのか、わかってるんだろ?」
こいつ……
私が計画の事を知っている事を、知っている…。