不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
思わず棺の上に突っ伏した、けど、負けてたまるかと辛うじて頭を上げれば、満足そうに私を見る吉田が目に入った。
「お前が悪いんだ。本当は苦しまず逝かせてやりたかったのに…」
『…っな、にを、したの…っ!!!』
「無理矢理"力"を発動させる装置さ。これぞ、この数年の研究の賜物!!ははは!!!」
高らかに笑う吉田が段々ボヤけて見えてくる。
どんどんと"力"が吸い取られて行く感覚と並行して、私の意識が次第に遠のいて行く。
ま、まずい……!
このままじゃ…っ!!
と、その時だった。
「…リンちゃん、そこに居るの?」
『?!』