不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
隣にいるアカリを見れば、それは言わずとも分かっている、という顔をしていた。
俺はそっとアカリの背に触れた。
「お前じゃなきゃ、リンを救えない」
あの魔法陣が"力"を無理矢理発動させているのであれば、あの中に俺やアヤトくんが入れば、リンと同じ事になる。
けど、"無効化"のアカリなら、あの魔法陣も無効に出来るかもしれない。
「頼む、リンはーーー…」
俺の、大切な家族みたいなもんなんだ。
「絶対に助ける。任せろ」
アカリはリンのいる頂上から目を離さない。
心強い言葉に、俺はアカリをリンの元へ飛ばした。
そんでもって!!
「アヤトくん!俺たちはナギを止めるぞ!!」
「カケルくんに言われなくてもそのつもり!」