不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
#.15 際限
やっぱり、これは私の都合の良い夢なのかもしれない。
みんなが、来てくれた…。
みんなが、戦ってくれている…。
目から垂れる涙が、棺の上に水溜りを作っていく。
みんなのこと、守りたいって、守るって決めたのに、結局私は守られてばっかなんだ…。
そっと、目を閉ざそうとした時だった。
「諦めんな!!」
さっきまで遠くにいたはずの人物の声に、私はハッと目を開いた。