不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
次の日、
『5人目の能力者を見つけた』そう、アヤトくんが研究員に公言すれば、もう辺りは騒然で、
『5人目の能力者を連れてこい』と、あっさり外に出ることができてしまった。
そして、それはごく自然に"あいつら"をここに連れて来れる理由にもなった。
"あいつら"に頼りたくはないというのが正直な気持ちだが、そうも言ってられない。
……が、思った通りに事が運んでいて不安が募る。
大丈夫なのだろうか。
眠ったままのリンを置いおくのも心配だが……
なによりも、
「本当にあの中にいたのか?能力者が」
「うん、たぶん!」
アヤトくんのお気楽な返答に俺は項垂れる。
た、たぶんって……
「このまま、僕たち2人で研究所を破壊するには無理がある。協力者が必要だ…
とにかく行こう、
あいつらの溜まり場に_________……」