不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
まさか…と思い、辺りを見渡す。
「総長!あの女は…?」
あの女_____リンが、見当たらない。
いや、もしかしたら車の中で待機してるのかもしれない。
けど、今はとにかく嫌な予感しかしない。
ぎゅっと拳を握りしめ、黙るアカリさんに痺れを切らしたのはツバサさんだった。
「アカリ、てめぇ…知ってたのか……」
「………」
「12年前ってどういうことだよ!!」
「………」
「…何とか言えよっ!!」