不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。下
「けど、アカリは覚えてた……」
ボソっと呟いたハルキさんの言葉にツバサさんがはっとした。
「だからお前、初めて会ったのはずなのに、名前聞いて反応してたのか…!」
コクリ、とアカリさんが頷く。
「俺だけがあいつの事を覚えてた理由はわからねぇけど、アヤトとかいう男がそれができる超能力者だ」
………俺が今いるのはどこなんだ?
本当に現実か?夢の中なんじゃないのか?
それすらもわからなくなる会話にくらっと目眩がする。
リンだけじゃなくて、あの男たちも…?
未知の世界に恐怖すら覚える。